受験学科によりテーマが異なりますが、記述の方法は変わりません。感想文や作文と異なり、課題に対する自分の意見とその根拠が論理的につながっていることが評価のポイントです。課題からはずれた内容で書いた場合の得点はありません。したがって、課題文の要約や分析からはじめ、テーマに関連した知識を整理して、自分の意見をまとめます。日頃から、テーマに関連した記事や論説に親しみ、知識に精通しておくことが必要です。
課題の特徴的な内容は、社会問題、つまり物質文明への批判、再検討です。日頃から、芸術文化だけでなく、生活文化など精神文化的な視点で社会のさまざまな話題に、興味関心をいだいていきましょう。小論文の文字数は新聞の社説と同等だと言われます。論旨の構成を分析したり、要約したりするのも良い練習になるでしょう。
自分の意見、考えを述べることに学生の多くは慣れていません。常日頃から、暗記ばかりに頼っていることが一因です。つまり、知見を獲得するときに、自らが考えながら習得していくことで、自分の意見を、説明しながら述べることができるようになります。この際に、物事の概念を定義づけることを重視します。そして、これらの定義から論理的に説明していくことをめざします。社会問題の定義は、新聞の囲み記事やニュースの視点論点などにあります。新聞やニュース解説に目を通す習慣を持ちたいものです。
小論文、記述対策の演習には、いろんなテーマの現代文、レベル別に読解に取り組むことのできる教材を読むことをお薦めします。