現代文は説明文と物語などに分かれます。
説明文には、テーマと筆者の主張とその根拠が、段落を分けて書かれています。段落ごとにその内容を見ると、テーマ(問題)の提示−主張の根拠(本論)−筆者の主張、さらに反対意見への反論、などの構造が読みとれます。
テーマは繰り返し用いられているキーワードから判断できます。文章の読解には、キーワードなど言葉の類義語や反対語などを見つけ、言い換えと対比表現などをチェックしていきます。段落構成から設問に関連する段落が分かり、くわしく読んで答を見つけることができます。
物語文には、登場人物の属性、場面展開による人物の心情変化が書かれています。事件や行動からどのような心情の変化が生まれたのか、またそのことから、どのような行動に移ったのか、物語の展開を客観的に読み解いていきます。
学習の悩みと解決法
日常会話はできるのに、なぜ国語の問題ができないのか、不思議に思うことはありませんか?その答は、中学や高校の国語の文章が、日常会話とは異なる、大人の書いた文、詩歌だからです。日本語の日常会話で用いるのは約8,000語です。大人の知識や考えが味わいのある言葉で、同じコトバを用いない言い換えや、巧みに表現される語彙数は約40,000語です。さらにカタカナ語は近年の辞書では約35,000語にも上ります。外来語を含めなくともとても多くの語彙を身に付けることが必要なのです。
つまり、国語の文章を理解するには、日常的に語彙を増やしたり、言い換えや対比表現、キーワードなどに注意していくことが大切です。そのためには、辞書を片手に少し難しめの文章を読んでいきます。さらに、社会の出来事、科学的な知識など大人社会が関心を持つ事柄・概念に、日頃から関心を深めていくことも必要です。新聞・ニュース解説や辞書などで、こうした語彙を増やす、反復理解を続けましょう。そうすると、行間が読める、文章を味わうことができるようになります。
これは会話でも練習できます。家庭学習では、新聞やTVでニュースを読んだり、あるテーマについて大人と会話することが国語力を強めます。友人同士でもときには大人言葉を用いて将来のことについて会話したりします。
日常的に文章を読んだり話を聞いたら、話の内容や文章の要約練習を常に行います。出来事の表現には5W1Hに心がけ、不足していれば補うように努力します。こうした学習法をアクティブラーニングとも言います。どこまで理解できたのか、単にテストの正解をみるだけでなく、言葉で表現することを自分自身に求めます。こうした態度を身に付けることで、モノゴトに対する自分なりの考え方を持つことができて、面接や作文・小論文で課題把握、自分の意見を述べる力、表現力を養うことができます。