声を出すこと
英文の作り方、語句の言い回し、単語などたくさんの事柄を学ばなければいけませんが、国語の習得と同じように、まずは小中レベルの簡単な言い回しを声を出して発音することから始めます。単語の学習もスペルよりも正しい発音を優先させることが英語に親しむ第1の方法です。このため、英文の音読を最も重視して取り組みたいものです。
日本語との違い
日本語と違う点は語順、修飾語の位置、語句の言い回しなどたくさんあります。漠然と感覚的に学ぶのではなく、ルールとして学ぶことが必要です。また、単語の意味も文化的な習慣や言葉が生まれた背景が異なり、その意味合いも異なります。漢字を学ぶように辞典などで、ひとつひとつの意味や語法を理解し、作文に使ったりたくさんの文章を読んで慣れていきます。
入試対策
近年の公立高校入試や大学センター試験では和訳問題がありません。英文を和訳しないで、英文の持つメッセージを理解するには、現代文と同様に背景知識や言い回しに慣れていく、いろいろなテーマの英文を多読、多聴していく学習を進めましょう。長文対策、速読練習には、語句ごとに意味合いを把握する、フレーズリーディングがおすすめです。
また文法問題などについては、単語の品詞を軸にその意味と文中の働きを考えることが大切です。文脈からだけでなく、品詞のもつ要素(働き)から英文を分析して解くためにも、文法学習は欠かせません。
学習の悩み、解決法
英語の学習がむづかしいと感じることは何ですか? 単語がおぼえにくい、文法問題が上手く解けない、単語は分かるのに長文が読めない・・・。語彙の意味合いについても、日本語に置き換えられる「和訳」だけを覚えたり、そこから英単語をイメージしたりしがちです。異なる和訳で用いられている単語に出会うと、文章が読めない、分からないことになりがちです。
これらは、日本語と大きな違いに気づいていないことが原因です。初めて学ぶときに、あたかも英語、英文が日本語にすなおに変換できるかのように学んでしまうからです。カタカナ英語も弊害のあることがあります。
ここから離れて、一つひとつの発音が日本語の口の動かし方とどのように異なるのか、語句の持つ意味合いや言い回し、文の語順などの違いを意識的に理解することが必要なのです。このような、一つひとつの発音や単語の意味合いなどに習熟していくことは、日本語の言葉の習得と似ています。中学レベルの基礎的な言い回しに慣れ、用いられている語句の意味から文法を理解していけば、どんな長文も読めるようになります。
また集団授業では、生徒はどうしても発音を控えがちになります。一人になっても発音できる、声に出していく態度、学習を追及します。
英単語のイメージ作りに、一般的な英和辞典を用いるなら、いくつかの和訳から英単語のイメージを推測して形づくります。入手可能なら英英辞典や英英和辞典、あるいはイメージ語義辞典、語源辞典、語法辞典などを用いて英和辞書の語義・語法解説を補います。英単語や熟語が覚えられないときに、わかりやすく説明し、その負担を軽減し、楽しい学習に転換します。
文法が力を発揮するのは、文をルールに従って読むときです。分かりにくい英単語も文中で推測できることがあります。文脈から推測する方法です。このためには文のルール、文法を身に付ける必要があります。生徒が一度には通読がむづかしい文法書は、基本的な事項と応用的な発展事項に分かれています。英語表現の授業でいうとT,Uに分かれているような感じです。まずは基礎的な事項を通読して、文法書の全体構造を把握しましょう。文がどんな文法によって成り立っているか、文法書の該当する箇所を直ちに思い起こすことができるようになります。入試には発展事項が出題されますので、精読を行いポイントを理解します。精読のコツは英単語のイメージを基礎にして、文のルールや言い回しを理解することです。こうした学習によって英単語のイメージと文法力を身に付けることができれば、それぞれの学年レベルの興味ある長文を読みすすめることができます。読解体験で、言い回し、語彙力を効率的に定着させ、背景知識を調べながら、現代文同様に要約をしてみます。できれば英語でアウトプットしていきます。さらに、会話表現、英作文などアウトプットにも広げれば、英語がわかる、外国の異文化が分かり、自分の世界が広がる、とても楽しいものになるでしょう。
リスニングが聴き取れないとき、音読練習をしましょう。英文の発音にも単語の音の消失・変化・つながりなどの慣用的なルールがあります。音読はリスニング教材のスクリプトだけでなく、コミュテキストなどでもできます。